松戸市の地形
松戸市の地形は、常磐線を境に、西側に江戸川沿いの海岸低地と、東側の下総台地に大別されます。台地内には、小河川の影響による谷地が枝状に存在しています。

地形・地質と住宅地盤
・台地面
比較的海抜高度が高く起伏の少ない平坦面で、関東ローム層と呼ばれる火山灰土で覆われています。この関東ローム層とは、富士山や箱根の噴火で放出された火山灰が偏西風に乗って流れてきて、一万年以上もの長い時間をかけて、含まれている鉄分が酸化して 赤黒い土の層になった 土の層です。
関東ローム層は、上部のローム土(赤土)と下部の凝灰質粘土に大別されるが、自然堆積したローム土は、土を構成する粒子同士がくっつきあっていてるため、安定した住宅地盤になる場合が多い。ただし、下部の凝灰質粘土は部分的に軟弱になっていることがあるので、ローム土が薄く、凝灰質粘土が浅く分布している場合には、基礎補強対策が必要となることがある。
・谷底低地
台地部が小さい河川などによって削られて形成された低地で、台地部の間に樹枝状に分布している。台地を形成していた土砂が再堆積した土や有機質土(腐植土)などが分布しており、非常に軟弱な地盤となっている。有機質土は、有機質を5%程度以上含む酸性の土で、中和反応によりセメント系固化材が固まりにくいという特徴があります。そのため、長期的な沈下(圧密沈下)を防止するような基礎補強策が必要となることが多い。
・海岸低地
東京湾沿岸に広く分布する標高の低い平坦面である。地下水位が高く、上部には緩い砂や軟弱なシルトなどが分布しているため、標準的な基礎では、十分な耐力を確保することが困難であり、適切な基礎補強策が必要となる。